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三江線に乗車 [鉄道(乗り鉄)]

休みを利用してJR三江線に乗車してきました。三江線は広島県の三次(みよし)と島根県の江津を結ぶ全長108.1kmの超ローカル線です。3時間以上を費やす上、全区間乗り通す場合上下3本しかありません。

色々と検討した結果、前日に三次に泊まりました。三次駅は芸備線と福塩線が乗り入れてくるターミナル駅。広島へ向かう列車はほぼ1時間おきに運行していますが、そのほかの方面へは数える程度。駅舎がリニューアルされていました。

自由通路から新見方面を撮影。右奥には三江線のキハ120が停車。口羽行きで、14時過ぎまで待機。左は芸備線三次止まりの列車。管轄により色が異なります。

奥にはターンテーブルが残っています。もう使われることは無いのでしょう。

駅構内をはじめ、三江線のポスターをよく見ます。利用促進に繋がるかどうか。

しばらくして三江線の上り列車が到着。折り返し石見川本行きとなります。まだ時間があるせいか乗車人数は5人ほど。しかし発車時間が近づくにつれ多くのお客さんが乗り込んできます。乗り鉄というか地元の行楽客と思われるひとばかり。さらに広島からの芸備線からの乗換客で車内は立ち客まで。
三江線は近々廃止されるのではという話が出ていますが、その前に…といった人なのかも。

若い人はほとんどいません。

すぐに芸備線と別れます。

市街地を高架橋で進みます。すぐさま川を渡ります。馬洗川といって、この先江の川と名前が変わり日本海へと注ぎます。終点までこの川とほぼ一緒に走ります。
尾関山で団体客の一部が合流。普段は貸し切り状態とのこと。このまま「青春18きっぷ」シーズンとなるとかなりな混雑が予想されそうです。尾関山で市街地は途切れこの先は山の中へと入ります。速度は30km/h制限の区間が多く時間を要します。カーブがきつく見通しが悪いのも一因です。口羽で数人が下車。少しは立ち客が減ったかな程度。ここから浜原までは新しく造られた線区で少しスピードが上がります。ちなみに三江線が全通して今年でちょうど40年となったようです。
口羽から浜原までは1日4往復の列車と、1往復減ります。逃すと夕方まで列車は来ません。

高架橋に造られた宇都井駅。ここから島根県へと入っていきます。

トンネルが続きます。しばらくして川沿いに出ると国道の道の駅などがあり開けた場所に出ます。

車窓の大半は山か川。
浜原ではラッピングされたキハ120臨時列車と交換しました。

三次から2時間ちょっとで石見川本に到着。列車はここ止まりなので一度全員降ろされます。江津方面へはこの列車がそのまま運転されます。ここで1時間30分ほどの接続待ち。丁度昼時なので、昼飯とします。

駅前からは石見銀山経由の大田市駅行きバスが1日5本、広島駅から石見銀山経由の大田市駅行き高速バスが2本設定されています。出雲市方面へはこのバスを利用するとかなりショートカット出来ます。
駅は無人駅ですが、改札口付近に付近の食堂が書かれています。日曜日はほとんど空いていなさそうです。事前に弁当など購入しておくと良いかも知れません。駅には待合室と自販機は備わっています。

この日はお祭りがあり、学生の姿をよく見かけましたが、駅をちょっと外れると閑散としています。

適当に昼食をとり、駅に戻ります。既に列が形成されています。行き先も「江津」に変わってました。お客は先ほどとほぼ同じ面子です。芸備線からの乗換客がいなくなったくらいでしょう。席が埋まったくらいで石見川本を出発します。残り32.6kmを70分かけて走ります。

定期上り列車と初めて交換。上り列車は誰も乗っていません。浜原行きで、浜原からの接続が無い列車です。

三江線は江の川とほぼ並行に進み時には橋梁で渡るのですが、堤防より低い場所は洪水に備え、門が設置されています。陸閘門(りくこうもん)というようです。

緩やかな流れになり、河口が近づいてきます。やはり30km/h制限が多くあり、眠くなるような速度です。川平付近で町らしい所を走りますが、それ以外は山の中です。

千金付近を走行。奥に国道の橋梁が見えてきます。その奥には工場の煙突も。江津が近づいてきました。江津本町の先トンネルをくぐると市街地へと入ります。

山陰本線の橋梁が見えてきました。合流して終点の江津に到着。5時間弱かけてきた三江線の旅もこれで終了です。そのまま折り返す人、山陰本線に乗り換える人様々です。

生憎の雨模様な1日でした。
なお、JR西日本のニュースリリースによりますと、三江線は2018年(平成30年)4月1日で廃止(予定)となります。
2015.11.18 一部訂正
2016.10.04 追記
タグ:三江線
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コメント 1

風旅記

おはようございます。
三江線の旅の様子、楽しく拝見致しました。
長大なローカル線で、風景は全く違えど、北海道の廃止されていった路線を連想させる存在です。
都市間輸送を念頭に置いていない路線なのかと思いますが、芸備線と連続して、広島と山陰側の連絡の役目を担っていたら、この路線の運命も変わっていたでしょうか。
JR西日本がこの路線の廃止を表明しました。とても強いトーンで「当社として三江線の鉄道事業はどのような形態であっても行わない」と言い切る内容でした。
高度成長期に鉄建公団が作ったローカル線は、もはや当時からして鉄道としての持続性に薄かったものも多かったのではないかと感じています。それが趣味的には魅力にも転じ、かたや、それでも40年走ってきた列車がいよいよ来なくなるとなれば、寂しさにもつながります。
沿線ももはや三江線を活かすことができなかったのでしょうし、実に悲しい顛末です。
江の川を眺めて走る小さな気動車での旅のお写真、楽しませて頂きました。
今後とも、宜しくお願い致します。
風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/
by 風旅記 (2016-09-02 09:46) 

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