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碓氷峠廃線ウォーク(前編) [鉄道(廃線跡)]

27日ですが、碓氷峠の廃線ウォークに参加してきました。その名の通り旧信越本線の軽井沢から横川までの上り線を辿るというものです。
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こちらはしなの鉄道の軽井沢駅西端。線路はここで途切れます。1997年9月30日まではここから横川まで線路が繋がっていました。あれからもう22年も経ちます。
8時40分頃ここで仮受付を行います。朝早いので遠くから来る人は前日入りでもしないと厳しいです。横川からJRバス関東のバスがやってきて数人参加者が降りてきます。
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時間になり受付場所までは旧国道18号線を歩きます。廃線ツアーとはいえこの付近は管轄外なので歩けません。今は使われない踏切が見えます。
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軽井沢駅から10分ほど歩き、受付会場に到着します。ここでヘルメットと懐中電灯のレンタル品(持っている人は不要)と、塩水を受け取ります。
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手作り感満載のパンフレットと塩水。この塩水は道中に生息するヤマビル対策です。
いくつかの注意事項とラジオ体操を行った後、ガイドさんの後を付いていきます。
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降り立った場所は第11トンネル手前付近です。正面が横川方面。今回はこの上り線を峠の湯まで歩くというものです。廃止されてから20年以上経過していますが、ある程度手入れしているためこの時期でも線路が見えます。
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下り線の信号機に久しぶりに明かりが点りました。
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正面が第11号トンネル。気温差によりトンネル内から水蒸気が立ちこめています。ここでヤマビル対策の説明があります。地上部のじめっとした場所に生息しており、お互いに足下を注意して欲しいとのこと。知らない間に靴にへばり付いているのだそうです。塩水をかけるとナメクジと同じ縮んでしまい、この隙に払うのだそうですが、見つけた場合は無理に取らず、すぐにガイドに声をかけて欲しいとの注意がありました。今回のツアーではガイドさんが数人同行してくれます。

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タグ:碓氷峠
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東武熊谷線の未成線 [鉄道(廃線跡)]

太平洋戦争時に熊谷から東武小泉線の西小泉(仙石河岸)までを結ぶ計画がありました。熊谷から妻沼までは1943年(昭和18年)12月に開業し、西小泉から途中の仙石河岸(せんごくがし)[貨]までは仙石河岸線として1939年(昭和14年)4月に貨物線として営業開始されましたが、利根川橋梁の建設中に終戦を迎え、工事は中断。その後再開すること無く熊谷-妻沼間は1983年(昭和58年)6月に、西小泉-仙石河岸[貨]は1976年(昭和51年)10月1日に廃止になりました。
埼玉県側は以前行ってみたのですが、今回は群馬県側辿ってみるべく西小泉へと行ってみました。

東武小泉線西小泉駅。隣のホームは現在は使用されていません。

西小泉駅。左側が館林側。

目の前を県道が横切ります。柵の奥に青いネットがあるところが西小泉駅です。道路の所までは空き地になったままです。

ここからいずみ総合公園までは遊歩道となっています。

途中までは鉄道の柵がそのままの姿で残っており、貨物線だった名残がありますが、この先へ進むとそれも無くなり単なる遊歩道となっています。

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タグ:東武熊谷線

アプトの道を歩く [鉄道(廃線跡)]

信越本線の横川-軽井沢の旧線を整備した「アプトの道」を往復しました。まずは横川を目指します。
高崎駅での乗換時間を利用して蒸気機関車を撮影。

場所的にちょっと撮りづらい位置に停車しており、八高線の発着する3番線ホームから撮影して見ました。この日は4両編成。

踊り子号のリバイバルカラー185系。「あかぎ」号新宿行きが発車。

その後これから乗車する横川行き普通電車が入線。107系2両。ロングシートなのが残念。電車に揺られることおよそ20分で終点横川駅に到着。

横川駅は関東の駅百選に選ばれた駅舎です。ちょっと時間が経つと閑散となります。あれだけ多くいたハイキング客と思われる人たちが見えません。

アプトの道起点。ここから熊の平までのおよそ6kmを歩きます。

廃止された信越本線の上り線を遊歩道化して、歩きやすくなっています。左側下り線を流用しては横川にある碓氷峠文化むらから峠の湯までトロッコ列車が運行されています。今は冬期なので運休中。

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タグ:アプトの道

東武熊谷線 [鉄道(廃線跡)]

かつて熊谷と妻沼を結ぶ東武熊谷線というのが走っていました。1983年5月31日に廃止となり、線路跡は遊歩道や道路となっており、昔鉄道があったという面影がありません。
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石原歩道橋付近から撮影。横切るのは国道17号線で、正面がJR高崎線方面です。秩父鉄道から別れるあたりから線路跡は遊歩道として続いています。

熊谷方面を撮影。線路跡は「かめのみち遊歩道」として遊歩道化されています。両サイドの柵が鉄道があった名残。
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しばらく進むと「かめのみち遊歩道」の終点で、この先は舗装された道路となります。

所々境界標が残されており、これが頼りになります。
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再び自動車進入禁止の道路へ。舗装されていないですが、歩行者は通れます。

旧大幡駅。事前の調査が無いと素通りするところでした。道路化されるようで今は歩行者くらいしか通れません。道がほぼまっすぐなので迷うことは無いです。
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奈良小学校裏手付近。畑に等間隔に杭が立っています。恐らく鉄道境界の名残と思いますが。
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吉貞という会社の裏手。ここだけ廃線跡だけ一部空き地になっています。
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奈良小前交差点付近。恐らく立体交差であったと思いますが、基礎部分だけが残っていました。

福川に架かる橋は東武橋といいます。1988年3月に改築したようです。この道路もその辺りに造られたのでしょうか。

旧妻沼駅。ここも事前の調査が無かったら通り過ぎていたと思います。

妻沼駅の先は車庫になっていたようですが、現在は空き地となっています。ニュータウン入口というバス停から熊谷方面を撮影。

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タグ:東武熊谷線

秩父鉱業専用線跡を歩いてみる [鉄道(廃線跡)]

東武東上線高坂駅から以前は貨物線が分岐していました。この貨物線は1986年に廃線となりました。この線路跡は関越自動車道との交差だけが残されていました。葛袋3号橋と呼ばれ長いこと放置された状態でしたが、今月初め、関越自動車道を夜間通行止めしてこの橋の撤去を行いました。
本来ならもっと早く撮っておけば良かったのですが、今になってその廃線跡を辿ってみました。

撮影地点1
正面が東松山方面。左側の道路と線路の間に貨物線があったようです。高坂駅は自分が子供の頃は2面3線だったのですが橋上駅舎により、上りホームは駅舎と共に無くなりました。

撮影地点2
ゆっくりとカーブを描き東武東上線と別れ、道路と交差します。右端に見えるコンクリート製の基礎が恐らく踏切跡かと。今はゴミ集積場となってます。正面の木が見える辺りに東武東上線が走っています。

道路を挟み、廃線跡は立入禁止になっています。並行する道路が無く早くも途絶えました。

撮影地点3
線路のある方向に進む道路を見つけ、突き当たりに廃線跡を見つけました。正面は東上線で、左側が都幾川です。

反対側。ポンプ小屋と道路の間に空間が見えますが、これが廃線跡。

撮影地点4
廃線となって20年以上経過しており草木が生い茂っていますが、線路部分は草が刈られています。車が通った跡も無く、定期的に除草しているのでしょうか。

この先にある建設会社の裏手を上っていきます。

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物井-佐倉の廃線跡 [鉄道(廃線跡)]

2/3に物井-佐倉間で撮影したときのことですが、かつてはやや北側を通っていました。1968年(昭和43年)にトンネルを抜けショートカットするルートに切り替わりました。

正面が物井。現在複線電化の総武本線は物井を出ると直線で佐倉に向かい、やや右にカーブを描く辺りから旧線が見えます。用水路が流れておりここをガーター橋で渡るのですが、まだ残っています。

今度は佐倉方面を撮影。轍が見えますが今は農道として使用されているようで、雑草が刈られています。所々バラストらしきものが見えます。旧線はこのまま一直線に正面の森の脇を通っていたようです。

道路と交差する付近、小さな壕がありますがレンガ積の橋台がみえます。

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タグ:総武本線

アプトの道が来月末熊ノ平まで延伸予定 [鉄道(廃線跡)]

かつて横川~軽井沢間には最急勾配66.6パーミルの信越本線が走っていました。アプト式の電気機関車により碓氷峠を越えていましたが新型機関車EF63や62の登場により役目を失い一部は新線にルート変更されました。その新線も新幹線により廃線。
廃線跡を利用して現在は横川駅から碓氷第三橋梁(めがね橋)まで遊歩道として整備されましたが、H24年3月末日には熊ノ平駅まで延伸されるようです。

現時点の碓氷第6トンネル。入口から5mくらいまでは中に入れます。

トンネル奥の壁には完成予定の張り紙が。
現在はここまでしか行けないので旧国道18号線沿いに車を走らせてみました。

旧碓氷第6トンネル。旧線時代は一番長いトンネルで2箇所の横坑が設けられています。そのうちの一つ。安全対策で柵が設けられていますが何か見栄えが悪いですね。

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タグ:碓氷峠

日本セメント貨物線跡を歩いてみました [鉄道(廃線跡)]

JR高麗川駅から太平洋セメント(旧:日本セメント)埼玉工場までは貨物線が敷設されていました。創業当初からセメントの原料やセメントそのものを運搬していたようです。しかし1999年(平成11年)に役目を終え廃止となってしまいました。現在でも高麗川駅は広大な側線の跡が見られます。2009年(平成21年)3月、太平洋セメントからこの側線の一部区間を寄附され、整備を行い、2010年(平成22年)3月8日に一部区間を遊歩道として開放されました。

天気もいいことなので14日、出かけてみました。



出発点である高麗川駅。現在エレベータ付きの跨線橋を建築中で、これが完成すれば薄暗く狭い地下道も無くなるでしょう。



高麗川駅を出て最初の踏切。中央が貨物側線。右が川越線。左が八高線。八高線は電化されていますが、引上線を兼ねているのかすぐ先で架線は無くなります。中央の貨物側線はなだらかに右にカーブしていきます。正面は安全側線でしょう。

入換信号は使用されていないため、線路と垂直に向けられています。線路も残されていますね。踏切の先は盛土となります。手前の線路は八高線。

八高線沿いに高崎方面に進み、高麗川から2つめの踏切(上野台踏切)を横切る道路を進みます。奥に見える踏切が今回の目的でもある遊歩道の入り口。

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西武安比奈線ウォークに参加(後編) [鉄道(廃線跡)]

雑木林に入ります。もうここまで来ると田畑は無くなります。

場所確認1

※雑木林内は普段立入禁止の場所なのですが、この日は一般開放されていました。



案の定うっそうと茂った森の中を歩きます。架線柱も健在ですが、樹木に隠れてしまっています。この先で「つばさ」のロナウ二郎役で登場していた脇知弘さんが参加者と一緒に記念写真を撮られていました。付近においてあったトロッコは実際にロケでも使用されていたようです。

地図確認2

雑木林を抜け、道路を渡ります。ここから先は遊歩道化されていて、平成22年9月末までは一般公開されていて通れるようになっています。



この日は係の人が誘導していて交通整理にあたっていました。道路を渡ると橋梁が見えてきます。池部用水橋梁といってドラマ「つばさ」のオープニングに使用されていた場所です。橋梁は改修されているので橋梁の上を普通に歩くことが出来ます。

場所確認3



樹木が生長し、線路の真下まで根がはっていました。40年以上も通らなければそうなりますね。ここでもトロッコが置いてあります。「つばさ」ロケではつばさと真瀬社長が周波数を調べる現場としてトロッコに乗り、駆けつけるというシーンだそうで。周囲に杭が打たれているところを見るとある程度は整備したようですね。ただ、所々「マムシに注意」という看板を目にします。



しばらく進むと小さな農道のような場所と交差し、安比奈線ウォークの折り返し地点となります。この先はご覧の通り立入禁止。見た感じ整備されていて、行けそうに見えるのですけどね。この先危険という看板があるので、何かあるのでしょう。

さて、ここまで来たのでもっと先に行ってみたいという興味があったので進みます。廃線跡を進むことは出来ないので、ここから北に向かってあぜ道が伸びているので、道なりに歩くと、車1台が通れるような舗装された道路と合流します。これを廃線跡沿いに進んでいくと八瀬大橋というところに出ます。県道が横切るようになっているのでここで物理的に廃線は分断されてしまいました。

線路は見えませんが、左側に建っている架線柱がかつての線路だったことを物語っています。右側は県道。道路下は通れるので反対側に回ってみると再び線路と架線柱が見えてきます。

場所確認4

もうこの辺一帯は橋の内側ですから入間川の河川敷ですね。比較的歩きやすい場所です。線路沿いに歩いていくとバイクの運転を練習している姿が見えます。ここは「NPO法人こども二輪塾」という場所で、廃線跡のすぐ脇に位置しています。



右端に線路が見えますが、ぐにゃりと曲がっています。線路自体残っているのが凄いですが。ほとんど埋まっています。

この先トラックの通る砂利道を横切り先に進みます。水道管橋付近に近づくと、ここで再び茂みの中へと入っていきます。



その手前でポイントらしきものを発見。左がそのポイントで、倒れています。



大木で行く手を阻んでますが、その手前線路は二手に分かれているのが解ります。

場所確認3

薮になっているので入れませんが、人が一人通れるほどの道があるので、ここを通ります。不安な方は一旦砂利道と交差する道路まで戻ってぐるっと迂回するのがお薦めです。

広い場所に出てくると架線柱がこれまでと違って3線分あるくらいの長さになっています。恐らくこの辺りが安比奈と呼ばれるところになるのでしょうか。

先ほどの薮の中を歩いていっても架線柱を見ることが出来ます。



その先へと進むとまた単線タイプの架線柱に戻りました。この先に進んでも架線柱を見つけることが困難になったので、この辺りが終点なのだろうと決め、戻ることにしました。この辺りは砂利道で車も通れるほど。

※2021.2.13 地図修正

Mapion

タグ:安比奈線

西武安比奈線ウォークに参加(前編) [鉄道(廃線跡)]

西武安比奈(あひな)線とは西武新宿線の南大塚駅から安比奈までを結ぶ全長3.2kmの路線で、1925年(大正14年)2月に開業。入間川の砂利採取目的として利用されたいわゆる貨物線です。砂利採取の規制により1963年(昭和38年)に使命を終え、以降今日に至ります。この路線を利用して車庫を造るという話も持ち上がったのですが。





南大塚駅。ここ下りホームの外側に延びるレールがかつて安比奈まで続いていた線路。



安比奈線の起点を示す0キロポストが今も存在しています。ここは現在保線用の車輌のねぐらとして利用されています。



そのため、ホーム中程辺りでレールは途切れます。

さてまずは受付を済ますために北口から歩いて数分のところにある南台かすみ公園へと向かいます。



駅を出てすぐにある「まるなか南大塚店」はNHK朝の連続テレビ小説「つばさ」のロケとして使われ、”鈴本スーパー”として登場していたようです。

公園内は模擬店が出店しており賑わっています。ここで名前と連絡先を記入して受付を済ませます。パンフレットと赤いモールを渡されます。参加証のようなものです。

コースはここから東に向かい廃線跡を進むのですが、私は南大塚駅から廃線跡をたどってみます。



南大塚駅すぐの場所に安比奈線の架線柱が見えます。手前のPC枕木は後から造られたものでしょうか。どう見ても方向が違います。撮影している場所は踏切後があってこの付近だけこのようなレールが残されていました。

立入禁止なので線路と並行に通っている道路沿いに歩いていきます。



横を国道16号線が走っています。昔はここに踏切があったようで、その根本だけが残されていました。車通りが多く、横断禁止ですのでこの先にある歩道橋を渡り迂回します。ここだけ架線柱がコンクリート製。



正面にぽつんと置かれたものが踏切の名残。車道はレールが撤去されていましたが、歩道部分はご覧の通りまだレールが残っています。ここから再び廃線跡沿いに進みます。歩道があるので歩きやすいです。

場所確認1



架線柱だけでなく一部架線も残されているのには驚きです。線路もそのまま。撤去しないのでしょうか。

※ここからは普段立入禁止の場所なのですが、この日は一般開放されていました。このためいつもは通れない場所なので、ご注意を。



国道の他、細い道路とも交差するのですが、線路は残されているので踏切があったのだなと感じさせます。この辺は家庭菜園になっていて線路にまで進出。本当は西武鉄道の用地なのですけど。

さて、ここで一旦廃線跡から外れ、一般道を出て迂回します。必ずしも廃線跡を歩けるというわけではないようです。



その理由の一つが鉄橋。さすがに歩けないですよね。葛川橋梁と言うようです。低いので屈んで反対側へと移動します。ここからは一般でも入れます。

場所確認2



築堤を上り橋梁を撮影。これでは歩けませんね。この先は再び線路跡を歩きます。(画像正面が南大塚方面)線路上に人が立っていますが、本当はダメ。



このように小さな用水路やくぼみがある箇所については安全性を考慮してなのか通行不可にして迂回させています。安比奈線は正面の雑木林へと進みます。

Mapion

※2021.2.13 地図修正
タグ:安比奈線